guccie’s blog

闇討ちポケモン愛好家のブログ

【SWSH】シーズン29シングル使用構築 虎の威を借るイベザシマンムー【最終696位-レート1829】

使用TN:ぐっち おみそ
成績:最終1829-696位(55勝37敗) 最終1813-967位(65勝43敗)

  これまでの竜王戦ルールとGSルール環境では、自力で組んだ構築ではパワー不足で基本選出がゆがみやすい構築しか組めませんでした。そのため今期は強い戦績を残された方の構築記事から構築を組み始めてみました。色々な構築記事を読んだ中で、S27で10位の方のイベルタル+ザシアン+マンムーが、対面構築好きの自分としては攻めの補完に優れた魅力的な構築だと思い、そちらの記事を元に構築をスタートさせました。考察を進めた結果、イベルタル+ザシアン+マンムーの並びはイベルタルを特殊型想定する相手が多いことと、ゆきなだれマンムーの強さがあまりバレていないことが今期は強みになると感じ、この構築でS29に挑むことにしました。

【構築のコンセプト】
・特殊イベルタル+ザシアン+マンムーっぽさを対戦相手に想起させて、ちょうはつ物理特化イベルタルを軸とした役割破壊で、ムゲンダイナ、バンギラス、ゼルネアス、チョッキ持ち禁伝、受けポケモン等を崩す。

・初手ダイマサンダー、エースバーンをゆきなだれマンムーで大きく削ってのイージーウィン。

イベルタル以外の取り巻きポケモンを、相手のザシアンやスカーフメタモンの初手出しに対して即落ちしない型にして、相手のザシアンとメタモンで選出がゆがみにくいようにする。


【パーティ紹介】

イベルタル@いのちのたま

性格:いじっぱり
特性:ダークオーラ
実数値:202(4)-201(252)-115-×-118-151(252)

技構成:ふいうち ダブルウイング はがねのつばさ ちょうはつ 

超火力物理ダイジェッター。でんじは持ちのラッキーやポリゴン2などをホイホイ呼び寄せるので、ちょうはつで機能停止にさせてからダイジェットする動きが強かったです。ムゲンダイナ対面では初手リフレクターを張ってくることは皆無だったので、初手ダイジェットで押し切ることができました。ザシアンを倒すことは不可能ですが、ダイマックス中はねっぷうを警戒してあまり死に出しで出てきませんし、ダイジェットで先に展開すればダイスチルできょじゅうざんを1回耐えて、ザシアンを大きく削ることができます。

 ザシアン@くちたけん

性格:ようき
特性:ふとうのけん
実数値:191(188)-192(12)-142(52)-×-135(4)-220(252)

技構成:きょじゅうざん じゃれつく ワイルドボルト つるぎのまい

相手のヌオーの選出を誘導して、フリーズドライマンムー、ちょうはつイベルタルでヌオーを崩すことが多かったです。A特化ザシアンのきょじゅうざん+でんこうせっか高乱数耐えの耐久調整で、メタモンの入っていないザシアン入り構築に選出しやすくしました。またつるぎのまいワイルドボルトの採用でホウオウダイナに強い技構成にしました。じゃれつくはゼクロムとアッキサンダー意識で採用しましたが、ゼクロムの裏には日食ネクロズマがいてザシアンを受けられてしまい、またアッキサンダーに対してはこの調整ではA+3じゃれつくでも倒せない火力しか出ません。そのためせいなるつるぎにしたほうが、日食ネクロズマ軸やホウオウナットレイに強く立ち回れて良かったなと振り返ってみて思いました。

マンムー@きあいのタスキ

性格:やんちゃ
特性:どんかん
実数値:186(4)-200(252)-100-122(252)-72-100

技構成:ゆきなだれ じしん フリーズドライ こおりのつぶて 

イベザシは珠サンダーが苦手というのがS29の一般的な通説でした。そのためオーガザシアンや黒バドザシアン等の構築が初手ダイマ珠サンダーで突っ込んでくることが多発しました。それをゆきなだれ+こおりのつぶてダイマックスを切らずに倒す動きが強かったです。初手ダイマエースバーンも初手キョダイカキュウをマンムーには打ってこないので、ゆきなだれ+こおりのつぶてイベルタルのふいうちで対処することができました。また超上位帯以外のヌオーは、マンムー相手に居座ってくることが多かったのでC振りフリーズドライ1発で倒すことができました。すばやさは無振りにして、相手のスカーフメタモンマンムーをコピーしてもイベルタルの上を取れないようにしています。

 サンダー@アッキのみ

性格:ずぶとい
特性:せいでんき
実数値:197(252)-90-149(244)-145-110-122(12)

技構成:ほうでん ぼうふう かいでんぱ はねやすめ

本構築では相手のザシアンに対する引き先として簡単に使い捨てるのではなく、終盤に相手を詰ませる意識での運用が強かったです。ホウオウ軸には必ず投げてホウオウを詰ませました。相手のダイマホウオウはダイマックスの1ターン目に私の裏にいるかもしれないザシアンの上をとりたいとの心理から、ダイバーンではなくダイジェットから入ってくることが多かったです。そのためホウオウ軸に対してはイベルタルの先行ダイマックスで確実に1体倒して数的有利をとってから、相手の後発ダイマホウオウにアッキサンダーを投げることでTOD勝ちに引きずり込むプランを狙っていきました。またこのかいでんぱサンダーは相手のサンダーより先にダイジェット展開しておけば、相手の後発ダイマサンダーに上からかいでんぱを入れることで、こちらが相手のこんらん自傷で勝つか、相手に急所を突かれて負けるかの若干分の良い運ゲーに持ち込むことができました。

 メタモン@こだわりスカーフ

性格:なまいき
特性:かわりもの
実数値:155(252)-68-69(4)-68-110(252)-48

技構成:へんしん

相手の黒馬バドレックスとザシアンの選出をゆがませるためのポケモン。練度の高くない黒バドザシアンは、スカーフメタモンにスキを見せてくれやすいので積極的に選出しました。

ガマゲロゲ@ゴツゴツメット

性格:いじっぱり
特性:ちょすい
実数値:197(132)-155(204)-112(132)-×-96(4)-99(36)

技構成:アクアブレイク じしん かわらわり どくどく 

元の構築記事ではトリトドンでしたが、私は受けのトリトドンを使うのが苦手と感じました。そこで特性の誤認を誘いつつカイオーガにそこそこの削りを入れられて、ザシアンのA特化じゃれつくを耐える調整のガマゲロゲを採用しました。本構築ではまともな引き先が皆無なので、こだわりハチマキではなく、技の打ち分けを可能にしつつザシアンに対して相打ちに持ち込めるゴツゴツメットを採用しました。パワーウイップはメタモンに極端に弱くなることから不採用。受けポケモンへのごまかしわざとしてどくどくを採用しましたが、どくが入らない日食ネクロズマ意識でいやなおとにしたほうが良かったと今になって思いました。すばやさはS4振り日食ネクロズマ抜き。

【選出パターン】

 ・カイオーガ+ザシアン

マンムーガマゲロゲ+自由枠

初手にサンダーが出てくることが多め。カイオーガが出てきた場合はガマゲロゲ引きの有利対面からスタート。

・黒馬バドレックス+ザシアン

マンムーメタモン+自由枠

初手にサンダーが出てくることが多め。

イベルタル+ザシアン

マンムーイベルタル+サンダー

取り巻きのカバルドンラグラージに対しては、初手マンムーで削りを入れて、ステルスロックを撒かれるタイミングでちょうはつイベルタルを投げて、あくびループを切ることが多かったです。

・ホウオウ+ムゲンダイナ

イベルタル+サンダー+ザシアン

初手ダイマイベルタルで相手に型判別をさせずに数的有利を取る。相手の返しのホウオウダイマをアッキサンダーで封殺。ホウオウダイナ以外のホウオウ軸ではザシアンを選出しないことも。

・ゼルネアス軸

イベルタル+自由枠

イベルタルのA特化珠ダイスチルでS29はゼルネアスを崩せていましたが、S30以降はHBラスターカノンゼルネアスの台頭を考慮した構築調整をしないと勝てないと思います。S30以降にもしイベザシマンムーを使うなら、レッドカードメタモンを採用し、イベルタルを特殊型にして立ち回りの練度を高めるのが良いかもしれません。

・ジガルデ軸

マンムーイベルタル+自由枠

ジガルデは大体裏に隠れているので、マンムーの体力温存がとても大切。

ディアルガ軸、ホワイトキュレム軸、ルギア系統

マンムーイベルタル+自由枠

相手より先にイベルタルダイマックスを切ると負けやすいので、後発か同時にダイマックスを切る。

ゼクロム+日食ネクロズマ

イベルタルメタモンガマゲロゲ

マンムーガマゲロゲでは耐久日食ネクロズマにじしんで確2が取れないので、ゼクロムと日食ネクロズマが両方出てきやすいです。イベルタルvsゼクロム対面をわざと作って、らいげきの命中不安を嫌がる相手のゼクロムダイマックスを誘導。メタモンゼクロムを倒して、ガマゲロゲの後発ダイマックスで崩していくのが一つのプラン。あるいはサンダーの麻痺運ゲーで日食ネクロズマを無理やり倒すプランも。


6月1日追記

S30の期間中に質問を頂いたので少し補足します。

【質問】こちらのパーティを使わせていただいているのですが、ランドロスのとんぼ返りでマンムーのタスキが削れるので、ランドロスマンムーが合わせられず、ランドロスサイクルが重いです。ランドロスに対する構築運用が知りたいです。

【回答】ランドロスには剣舞ザシアンを通す意識で、マンムー+ザシアン+サンダーの並び等でいなしました。というのもランドロスの性格補正なし道具補正なしの非ダイマじしんを、本構築のザシアンは耐えてくれます。また、相手目線でこちらのザシアンがAにどれくらい振っているかは見通せないので、ランドロスvsザシアンで、A特化ザシアンをケアした立ち回りを相手に強要できます。そのためランドロスサイクルの中で剣舞を積む隙が作れるときも結構ありました。ただしランドロスにダイジェットを積まれた場合は、アッキサンダーで受けのダイマックスを切らないといけません。

こちらの構築はS29の環境メタ対面構築なので、ゆきなだれマンムーは直近の環境では対策される側の存在だと考えます。S30以降は、両刀イベルタル(ザシアン、バンギラス、ヌオー、ラッキーを倒せる技構成)+こらえるマンムー(タスキをつぶされても仕事ができる)みたいな型の構築にした方が、いろいろ対処しやすいと思います。

【最後に】

もうすぐスカーレット、バイオレットが発売になるので、剣盾終盤環境のGSルールで自分なりの納得のいく構築を組んで、剣盾に自分の中でやり残しがないようにできてよかったです。自分に今やれる一番勝算の高そうな手段として強い先人の構築を学んで戦ってみましたが、それでもレート1800台の最終3桁という結果だったので虎の威を借る狐という表現が今の自分には合っていると思います。とはいえ色々な方の構築記事を自分が使う前提で読みこんでいくことで、今期はそれらの構築に対する対処パターンを事前にイメージして選出できるようになりました。相手のポケモンの型のテンプレートや動かし方のパターンを理解することが、勝ちにつながりやすくなるとわかって良かったです。

最近のランクバトルは皆とても強いので、勝てなくて苦しい時も多いです。そうした中で構築記事を無償で公開しあう素敵な文化に助けられて、どうにかポケモンバトルに勝って楽しませてもらっていると今期は強く感じました。ありがとうございました。

Twitter @lovelydelphox

おしまい